アメリカ正看護師になっても消えなかった「生きづらさ」。私が手に入れたのは“虚無の成功”だった

Side profile silhouette of a woman looking out a window at a high-rise city skyline in black and white tone こじらせ女子の心理学

アメリカ正看護師になっても消えなかった「生きづらさ」の正体。私が手に入れたのは“虚無の成功”だった

こんな悩みはありませんか?

  • ✔ どれだけ実績を積んでも、心が満たされない
  • ✔ 周りからは自立していると言われるけれど、一歩家に入ると猛烈な孤独に襲われる
  • ✔ 今のままの自分じゃダメだと、常に自分を追い込んでしまう

「なんでこんなに生きづらいんだろう」

誰に言われたわけでもないのに、いつも心の中に「もっと頑張らなきゃ」「今のままじゃダメだ」という声が鳴り響いている。仕事は順調で、周りからは「自立した女性」に見られているかもしれない。でも、一歩家に入れば、言いようのない孤独感と空虚さに飲み込まれそうになる……。

もしあなたが今、そんな感覚を抱えているとしたら。かつての私も、全く同じ場所にいました。

アメリカ正看護師という、一見華やかな資格を手にしてもなお、私の内側の「穴」が埋まることはありませんでした。この記事では、条件付きの幸せを追い求めて絶望した私の経験を通して、あなたの「生きづらさ」の根底にある正体を見極め、どうすれば自分自身の人生を取り戻せるのか、そのヒントをお伝えします。

この記事で学べること

  • 条件付きの幸せを追い求めて絶望した私の経験
  • あなたの「生きづらさ」の根底にある正体の見極め方
  • 自分自身の人生を取り戻すための最初のヒント

読み終える頃には、あなたが今感じている「焦燥感」の理由が分かり、少しだけ肩の力が抜けるはずです。

小学校4年生から始まった、自分不在の感覚

振り返れば、小学校4年生の時にはすでに、強い生きづらさを感じていたように思います。なんとなくいつも心がソワソワして、自分でありながら自分ではないような……そんな浮遊感と、「ここにいてはいけない」という感覚がずっと私につきまとっていました。

Illustration of a teenage girl in school uniform sitting on the floor and hugging her knees in a lonely room.

その息苦しさが爆発したのが、人生最難関の「暗黒期」だった中学生活です。家では、成績の数字を見た両親から、顔を合わせるたびに否定される毎日。

「努力しないから、こんな成績なんだ」
「ほんま、あんたアホやな」

学校でも、嫌われないように振る舞えば振る舞うほど空回りして、目をつけられた相手からボールを投げつけられる。家にも学校にも居場所がない。まさに「どん底」でした。

この時期に私が学んでしまったのは、「ありのままの自分には価値がなく、成果を出さないと居場所がない」という生存戦略でした。これは、多くのアダルトチイルド(AC)が抱える、最初のボタンの掛け違えでもあります。

用語解説:アダルトチイルド(AC)
機能不全家族の中で育ち、大人になっても幼少期のトラウマや思考パターンによって生きづらさを抱えている人のこと。病名ではなく、心理的な傾向を示す言葉です。

運命を変えた、帰国子女のお姉さんとの出会い

そんな漆黒の闇の中で出会ったのが、父の先輩の家にいた、帰国子女の大学生のお姉さんでした。可愛くて、英語がペラペラで、私に優しく声をかけてくれた彼女。

当時のボロボロだった私が出した答えは、あまりにも短絡的で、けれど切実なものでした。
「私と彼女、何が違うんだろう?……そうだ、アメリカ生活の有無だ。アメリカに行けば、私も彼女のように輝けるはず」

暗い部屋で一人佇む制服姿の少女から、日差しが差し込む明るい部屋で笑顔でコーヒーを飲む女性へと、グラデーションで移り変わるイラスト

その思い込みだけをエンジンにして、私は生き残るための「武装」を始めました。「何者かになれば、この苦しみから逃げられる」と信じて疑わなかったのです。

「バカ」と言われた私が、看護師になった理由

親から「バカ」と言われ続けた私でもなれそうで、留学費用を貯められる給料がもらえて、失敗しても食いっぱぐれない職業。消去法で選んだ唯一の選択肢が「看護師」でした。

けれど、現実は過酷でした。内面は「癒されていない子どものまま(アダルトチイルド)」なのに、現実世界では人の命を預かる重責。職場でも上手く振る舞えず、「あの子はいらない」と言われ、トイレに駆け込んでは何度も泣きました。

 

過去のしのゆか
過去のしのゆか

何者かになれば、この苦しみから逃げられる。もっと強い鎧を身につけなきゃ…

それでも、私は心を殺して働き続けました。すべては、アメリカという「光」へ辿り着くためだけに。当時の私は、自分の内側を置き去りにしたまま、外側を鎧で固めることだけに必死だったのです。

アメリカ正看護師合格。そして訪れた「絶望」

念願叶って渡米した私を待っていたのは、残酷な現実でした。景色が変わっても、中身はボロボロの私のまま。「アメリカに来ても、何も変わらないんだ……」

焦った私は、もう一つの仮説を立てました。「圧倒的な実績を出して褒められれば、今度こそ幸せになれるかも」

US RN license

20年前に取得したカリフォルニア州の正看護師免許です。
イギリス移住を機に、現在は臨床を離れInactive(更新停止)としています。
私の「努力の軌跡」として、今も大切に保管している1枚です。

英語もままならない状態から、死ぬ気で猛勉強し、ついに難関の「アメリカ正看護師(RN)」に合格。ずっと欲しかった親や家族からの「すごいね」という言葉を、ようやく手にしました。

――けれど、私の心は一滴も揺れ動きませんでした。喉から手が出るほど欲しかった称賛。なのに、脳内にいたのは

「テストに受かっただけでしょ?誰でもできるよね」

と冷たく吐き捨てる、もう一人の自分でした。ここで私は残酷な真実に気づきます。

自分自身が自分を認めていない限り、世界中の誰に認められても、地獄からは抜け出せない。

どれだけ外側の条件を整えても、どれだけ「すごい」と言われる実績を積んでも、自分自身が自分を認めていない限り、一歩も地獄から抜け出せない。そのことに、ようやく気づいた瞬間でした。

まとめ:資格でも称賛でも埋まらなかった「穴」の正体

私の人生を救ってくれたのは、アメリカの資格でも、誰かからの称賛でもありませんでした。むしろ、成功の頂点で「これだけやっても幸せになれない」という絶望を味わったことが、本当の自分と向き合うスタートラインになったのです。

 

しのゆか(現在)
しのゆか(現在)

その頑張りは、あなたを幸せにするためのものですか?それとも、自分を否定しないための「武装」ですか?

今、もしあなたが「もっと頑張らなきゃ」と自分を鞭打っているのなら、一度立ち止まって自分に聞いてみてください。その頑張りは、あなたを幸せにするためのものですか? それとも、自分を否定しないための「武装」ですか?

今、苦しんでいるあなたへのメッセージ

  • 「成果」で自分を埋めようとするのを、一度休んでみてください。 外側の鎧をどれだけ重ねても、内側の空洞は埋まりません。
  • 自分に厳しい「もう一人の自分」の声は、あなたの本音ではありません。 それは過去の環境で植え付けられた、生存のための呪文に過ぎません。
  • 「絶望」は、本当の自分を生きるためのサインです。 今の苦しさは、あなたがあなた自身の人生を取り戻そうとしている証拠なのです。

【内省ワーク】自分に問いかけてみてください

  • 今の頑張りは、「自分の喜び」のためですか?「不安を消す」ためですか?
  • もし何の成果も出さなかったら、自分にどんな言葉をかけますか?
  • 「もっと頑張らなきゃ」という声は、誰の言葉に似ていますか?

私はこの後、イギリスでの結婚・出産を経て、さらなる過酷な「人生再構築」に向き合うことになります。愛おしいはずの我が子の前で、私の中の「癒されていない子ども(インナーチャイルド)」が、嫉妬と怒りで大暴れし始めたのです。

次回は、私がどうやって「母親」という役割の中で自分の醜さと向き合い、泥だらけになりながら自分と仲直りしていったのか。その、あまりにもリアルで、痛かった旅の続きをお話しします。

>>第2話:娘を愛せなかった私が、ヒプノセラピーで出会った“醜い”自分

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