2.会社員として、言葉の力を使う

会社員を辞めないという起業スタイルを選んだのはなぜ?

会社員としての生活について連投してた先日。本日も会社員ネタ。私の周りではこの1年でコロナの影響もあって会社員を辞め、フリーランスや起業という働き方に切り替える人がたくさん増えました。私自身も起業するため学びを始め活動を開始しています。そんな中、私の中に引っかかる疑問がありました。「会社員の仕事はやりたいことではないかった」そう気づいて大きく人生の舵を取られた方々の投稿を目にして、自分を振り返ってみると私は「会社員を本気で辞めたいとは思っていないからダブルでやっていきたい」という想いが根底に鎮座していることに気づいてしまうのですが、その理由がわかりませんでした。ここ数記事の会社員投稿の後に受けたコーチングセッションで心の声の言語化をさせていただき、その答えがはっきりと出てきました。「私には作り上げたい指導者像がある」という気づきを得たのです。

鍵となる初上司との出会い

看護師として働き始めた頃の私は超問題児でした。プライドだけ一人前で何もできない自分。指導されると自分という人間を否定されてる感覚に陥り、自己防衛から攻撃的になる。心の声を言語化することもできてなかったので、辛いと毎日1人になると泣いてました。看護師は女の世界。さらに私の配属先であったオペ室は密室なので医師たちの素が出る場所でもあり、心の未成熟だった私にとっては過酷な職場でした。私自身に多大な問題があったことは言うまでもありませんが…。
できの悪い扱いにくい新人の私の初めての上司となったのはI主任でした。I主任はどんなに私が感情的になろうとも、徹底的に私と向き合い続けてくださる方でした。私だけではなく、当時新人配属された5人全てにがっちり向き合われてた方です。問題のあった私は同期より個別面談多めで私の心の声を聞きながら、部署内でやっていくための仕事の態度に関することまで言いにくいこともあったはずですが私が人として成長できるようにサポートしてくださいました。私が感じていた劣等感にも理解を示し、ご自身の辛かった時期の経験やその当時感じておられた不十分感などもシェアした上で、私の置かれてる環境で出来ることを一緒に考えてくださいました。いっぱい怒られて、反発して感情的になって、泣いて。今思えば迷惑かけまくった新人看護師時代。部署内の責任を一手に引き受けながら、見捨てず、時に共感し、時に叱咤激励しながら成長をサポートし続けてくださいました。人の何倍もかけてやっと独り立ちできたあとは、勉強することが楽しくて仕方ない状態まで成長できた私がいました。人としてはまだまだだった私ではありますが、大きな大きな一歩を踏み出せたのはI主任との出会いなしには成し遂げられなかった事でした。

人生を変える恩師はそんなにいない

残念ながらI主任は私が2年目の終わりに昇進異動されました。同期の1人はI主任の異動が決まると同時に「Iさんと働けないから退職する」と転職した人がいたくらい私たち同期にとってI主任は大きな存在でした。I主任が異動された後はI主任がどれだけ偉大だったかを感じさせられるくらいに部署内の環境が激変していきました。その後私は体調を崩したこともあり、予定していた留学を実現するために退職しました。
その後も短期契約やイギリスでの職場で色々な上司の下で働いてきましたが、Iさんほど温かく徹底的に見守り育ててもらえる上司に出会ったことはありません。

私にとって人生初の男性上司

女の世界で生きてきた私にとって今の上司であるDは初めての男性上司でイギリス人。相手はネイティブの英語で私は微妙な英語。性別の違いも文化背景の違いもありまくる間柄。そんな現在の上司は久々に出会った自分の責任の範囲内で部下を自由にさせてくれる人です。幸い今の業務内容は私に合っているのか、教育係として他の同僚のサポートをさせてもらい指導者としての意見を聞いてもらえる立場にあります。
会社員として働く時間のほとんどを経験の浅いスタッフのチェックとサポートに関わるようになった今、立ち止まって考えてみる私の会社員としての情熱。その源泉は初めて出会った上司であるI主任のように目の前のスタッフの成長を諦めない指導者でありたいという想いだったと気付きました。指導者が指導の受け手である受講生や同僚の成長を諦めた時点で、相手の成長は見込めません。相手が今、何に困っていて、どんな情報やサポートが必要だと思っているのか。それを無視してマニュアル通りの指導をしたって成長はなかなか見込めないし、相当な時間がかかると私は思っています。私は今の業務内容で、宝探しのように「おーここにヒントがあったのね〜」って感じでヒントを見つけられる感覚が好きなので、密かにその感覚を味わって欲しいなと思いながら指導に関わっています。私の立場では変えられないマネージャーサイドへの要望がある時は上司に報告して連絡することにしています。

運命的な出会いで人は変化する

私は22歳で出会ったはじめての上司のおかげで人生が大きく変わりました。初めて私を見捨てず、徹底的に寄り添ってくれる指導者でした。長年そんな指導者と出会えず辛い時代を歩んできたからこそ、今振り返るとI主任との出会いが私にとってどれだけ大きかったのかという事に身をもって実感できます。当時は人生初上司だっただけに当たり前くらいに思っていましたが、人生を大きく変えてくれるような出会いなんてゴロゴロ転がってるものではないと今ならわかります。I主任が私に寄り添ってくれたように、私は会社員としても同僚のサポートをしていきたいと思っています。
密かな夢は私がコーチングセッションをしているメンタリングカードの英語バージョンを使って、スタッフの希望を聞いてから指導に当れるような環境が作りたいです。会社からすれば利益を生まないですし、私の英語レベルでは難しいかもしれませんが、夢を描くのは際限なく自由に。
ライフミッションサポーターとして人に寄り添うことと同じように、私は会社員でも人の成長に寄り添いたいと思っている。I主任と同じ看護師という世界ではできなかったけど、違う業界に飛び込んで得た今の環境でI主任から学んだことを体現したい。だから私は会社員を辞めるという選択肢がなかったんだと気づけました。あとは突き進むのみ。楽しくワクワクしながら、ライフミッションサポーターとしても会社員としても伴奏できる今を楽しみます。

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